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編集部

災害時の非常用電源!太陽光発電と蓄電池をセットで使うメリット


家庭用蓄電池ってなに?

家庭用蓄電池とは、電気を蓄えることができる大型の二次電池(繰り返し使えるタイプの電池)です。家庭用蓄電池には、継ぎ足し充電に適したリチウムイオン電池が主に使用されています。

家庭用蓄電池を設置することで、電力会社から購入した電気や太陽光発電で発電した電気を貯めておき、好きなときに放電して使用することができます。この記事では、そんな家庭用蓄電池と太陽光発電をセットで使用する場合のメリット・デメリット、注意点などを解説していきます。



太陽光発電と蓄電池をセットで使うメリット

太陽光発電と蓄電池をセットで使うメリットは以下のとおりです。



■災害時(停電時)の非常用電源になる

 

太陽光で発電を行える太陽光発電を設置することで、災害などによる停電時でも、太陽が出ている時間帯であれば電気を使うことができます。しかし、悪天候の日や夜間は、電気を使うことができませんでした。

家庭用蓄電池を設置して、電力会社から購入した電気や太陽光発電でつくった電気を蓄えておくことで、太陽光発電が発電を行えない悪天候の日や夜間でも電気を使用することができるようになります。

これにより、災害などによる停電が起きても、蓄電池に蓄えてある電気が残っているあいだは、24時間電気を使用することができるようになります。



■夜間でも蓄電池に蓄えた電気を使って節電に

 

太陽光発電で発電した電気のうち、家庭内で使いきれなかった電気を「余剰電力」といいます。

この余剰電力を、売電ではなく「家庭用蓄電池」のなかに貯めておくことで、太陽光発電が発電を行えない夜間などの時間帯であっても、電力会社から電気を購入することなく家電を使うことが可能になります。



■卒FIT後の太陽光発電と好相性

 

卒FITとは、固定価格買取制度による10年間の売電期間が終了したあとのことを指します。卒FITを迎えた太陽光発電のオーナーは、

  • 電力会社と新しく売電契約を結ぶ(売電価格は安くなる)

  • 家庭用蓄電池を設置してすべて自家消費にまわす

といった選択肢があります。

しかし、電力会社と新しく売電契約を結んだ場合の売電価格と、電力会社から電気を購入する場合の電気料金を1kWh(キロワットアワー)で比べてみると、ほとんどの場合で電気料金のほうが高くなります。

つまり、家庭用蓄電池を設置してすべて自家消費にまわすほうが、経済的にはメリットが大きいことになります。(ただし、家庭用蓄電池の購入費用がかかることには留意したほうがよいでしょう。)




太陽光発電と蓄電池をセットで使うデメリット・注意点


続いて、太陽光発電と蓄電池をセットで使うデメリット・注意点についても見ていきましょう。


■家庭用蓄電池の導入費用が高い

 

大きなデメリットとして、家庭用蓄電池の導入費用が高いことが挙げられます。

メリットの箇所で卒FIT後の太陽光発電に家庭用蓄電池を後付けで設置して、太陽光発電でつくった全ての電気を「自家消費(家庭内で消費すること)」にまわしたほうが、経済的メリットが大きいと解説しました。

たしかに安い売電価格で売電契約を結び直すよりは経済的メリットは大きくなるのですが、家庭用蓄電池の購入コストまで考えなくてはいけません。

2022年3月時点での家庭用蓄電池の導入コストは、本体+工事費込みで約80~200万円が相場となっています。家庭用蓄電池は容量によって価格が大きく異なり、容量が大きくなるほど価格も高くなる傾向にあります。

容量10kWh未満の、広く普及している5kWhや7kWhといった家庭用蓄電池であれば、150万円以下程度に収まる可能性が高いです。

また、自治体が交付している家庭用蓄電池の補助金を利用したり、ZEHリフォームの一環として国から交付される補助金を利用することで、蓄電池をお得に設置することも可能です。

導入費用が高いことがネックになりやすい家庭用蓄電池ですが、補助金制度や設置容量をよく検討することで、導入コストを抑えることが大切です。



■蓄電池の寿命が太陽光発電よりも短い

 

家庭用蓄電池の寿命は、一般的な家電に近く、10~15年程度と言われています。そのため、耐用年数20年以上(実際的な使用可能年数は30年以上)と言われている太陽光発電と比べると、寿命は短くなってしまいます。

しかし、卒FIT対策として家庭用蓄電池を導入するのであれば、太陽光発電はすでに10年間使用していますので、家庭用蓄電池が耐用年数を迎える頃には太陽光発電は25年が経過していることになります。

上記の観点で考えてみると、太陽光発電と家庭用蓄電池の寿命(耐用年数)には開きがあるものの、卒FIT対策などで家庭用蓄電池を後付けする場合は、そこまで寿命(耐用年数)の差は気にしなくてもいいと言えるでしょう。


 

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